「Q思考」は「問う」という価値について考えさせられる一冊

書評

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こんにちは、おかてんです。

世の中に劇的な変化をもたらしたイノベーター達に共通する考え方って何だと思いますか?

発想力?チャレンジ精神?行動力?いずれも当てはまりそうな気がしますが、しっくりくるのがあります。

それは「疑問を抱き、質問をすることが抜群にうまいこと」です。

確かに僕の経験上、優秀な人や結果を残している人の多くは

  • 何事に対しても常に疑問を抱いている
  • 講演や学会でもよく質問する
  • 疑問・質問をいつもしているおかげか、思考が深く、考察が優れている

のような共通点を感じます。

新しいものに触れたり、問題に直面した時にすぐに「なぜ?」と疑問を抱いて考えていることが多いです。

僕自身も疑問・質問を抱くことが大事だと思っていましたが、そこまで意識はしていませんでした。

この「Q思考」では疑問を抱くことの価値についてこれでもかというくらい書かれており、これを読んだら何事にも疑問を抱こうという気持ちになりました。

 

質問は脳に負荷がかかる

人間の脳は「心理的な負担」を減らす方法を知っており、その一つが、どんなんときでも自分の周りで起きていることの多くについて、疑問を抱かずに受け入れることだ。

日常生活をぼーっと過ごして1日が終わってしまうあなた、普段から疑問を抱いたり、質問していますか?

疑問を投げかけずに日々を送ればその方が明らかに楽に過ごすことができます。

しかし、日常生活を改善したい!もっと変化をしたい!と思うのなら、慣れ親しんだ思考パターンや安易な前提条件から抜け出す必要があります。

そのためには日々何らかの疑問を投げかけなければなりません。

時代の流れがめちゃくちゃ速い現代にとってはなおさら疑問を投げかける時間を増やす必要があります。

僕も以前はこれに疑問を抱かずに生きてきました。

珍しい、新しいものに触れたり、見たりした時でも、他の人が「どうなっているのだろう?」と疑問を抱いている一方で、僕は何も疑問を抱かずに「そういうもんなんだ」と考えることをやめていました。

それゆえに、仕事でも

「色々やったができませんでした」とか

「こういう結果が出ました」

と上司に言っても、

「なぜできなかったのか?」

「なぜこういう結果が出たのか?」

という問いに答えられずに、なぜ考えなかったのかと自分に失望した時もありました。

何事においても「なぜ?」と疑問を持つことは確かに負荷がかかります。

しかし慣れてくるとだんだんとそれが当たり前になってきて、なぜ?と疑問を抱くとその理由を知りたくて仕方がなくなるときがきます。

これからは日々の小さなことに対しても疑問を抱くようにして、それを当たり前の生活に変えましょう。

 

生産性を高めて成功するには何が必要か?

教育的な観点から、進化する職場のニーズを研究している人々のあいだでは、この新しい世界では「自主的に学べる人」「創造的で問題解決力に富む人」「変化し続ける状況に適応できる人」が求められている、という答えがコンセンサスを得ている。

(中略)

新しい市場で生き残るための主なスキルとして「問う力」を第一位に上げている。

今の世の中時代の流れが速すぎて、受け身だったり、変化することを嫌う人は生き残っていけません。

そうならないためには「問う力」というのが必要なんですね。

自ら何でも問いかけることにより、能動的に行動ができるし、疑問を抱くことで世の中の変化に気づきやすくなります。

では、新しい環境で不要になるスキルは何だろうか?事実を記憶し、反復する力だ。

インターネットで調べれば何でも出てくる時代です。

そんな時代に調べて出てくるようなことを記憶する必要がないんですね。

もちろん基礎となる最低限の知識は必要ですが、それ以上に覚える必要はありません。

まずは「なぜ?」と疑問を抱くことで「問う力」を身につけ、変化に敏感になりましょう。

 

5なぜの法則

人は何かの問題に直面すると、最も簡単で、最も明白な説明をつい求めてしまう。

何か問題が起こると、こじつけの理由で事なきを得たいと思っていませんか?

人間というのは楽をしたい生き物で、本来は様々な要素が複雑に絡み合うことにより発生している問題でも、そのように簡単な説明に逃げてしまう傾向があります。

そこで「5なぜの法則」を使うことで本当の原因に近づくことができます。

これはトヨタ自動車が製造上に生じた問題に対して真の原因にたどりつく方法として採用しているものです。

例えば「なぜ運動するのか?」という疑問から5なぜを繰り返すとこちらのようになります。

  • なぜ運動するのか?
    →健康によいから
  • なぜ健康によいのか?
    →心拍数を上げるから
  • なぜそれが重要なのか?
    →もっとカロリーを燃やせるから
  • なぜカロリーを燃やしたいのか?
    →体重を減らすため
  • なぜ体重を減らしたいか?
    →健康そうに見せなければならないという社会的なプレッシャーを感じるから

のように5なぜの法則を使うことで、1つの疑問からどんどん掘り下げることで本当の原因に到達することができます。

「なぜ」と問いかける方法として、手軽で時間もかからずに実践できるゼロ秒思考がオススメです!

★合わせて読みたい記事

 

最後に

この本では「問う」ということに関して、成功者の例を交えながら色々な話が出てきます。

例えば、AirBnBの創業者のジョビー・ゲビアとブライアン・チェスキーはビジネス・カンファレンスの近くに住んでおり、周辺ほてるが満室だったことに

「私には余分なマットレスがあるのに、なぜ彼はベッドがなくて困らなければならないのか?」

という疑問を抱き、ここからAirBnBが生まれました。

イノベーターの体験談が多く盛り込まれているのでとても読みやすいです。

 

あなたは日々何かに疑問・質問を抱いているでしょうか?

小さなことでもいいので、「今日の昼食はなぜこれにしたのだろう?」と自分に対する問いでもいいのでしてみてはいかかでしょうか?

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